世界史オンライン講義録

明 日 へ つ な が る 学 び の 場

036 イスラーム諸国の動向(教科書354ページ)

では単元最後の授業となります。トルコ以外のイスラム諸国の動向,イランや中東,例えば現在のシリア・イラク・エジプトとかアフガニスタンとかそれらのイスラム諸国の動きを見ていきます。その際に是非皆さんに意識をして頂きたい所は,イギリスの植民地支配を受けていた国はすんなり独立を許されるんです。「独立したいです!」「うん,いいよ!はい!」ってイギリスはこの地域に関しては早い段階で独立を許します。それもそのはず,イギリスにとって一番大事な植民地はここじゃないんですよね。そう!インドなんです。インドではガンジーが率いる大規模な民族運動をおこしている。だからインドに力を使いたいんですけど,ここも正直どうでもいいんです。そのためイギリス支配下の地域から大戦後にポコポコと独立国が登場します。その様子を見ていくということ,そして最後に忘れて欲しくないのは,かつてのオスマン帝国領土であった西アジアはイギリスとフランスによって分割統治されていきます。その際民族や宗派関係なく勝手に国境線を引いてその国境線が今現在の国境になってます中東の情勢が不安定要素はここにあるんです。

 

21世紀まで繋がる問題はここに隠れてますので,是非ともそこにも注目していただければと思います。このようにアジア共通の話として民族運動や独立運動が展開されるのですが,でも国によってその動きが全く異なってくるので,その国でどういう運動が起きたのか特徴をしっかりと押さえていきましょう。